石碑に城跡と書かれていますが江戸自体に代官様が創建したお役所兼お屋敷で赤山陣屋とも呼ばれています。建物は残っていませんが敷地内に空堀や土塁が残っています。
現在は畑が所々あったりしますが、空堀や木立は丁寧に整備されていて歩くと清々しい気分になれます。
住所 | 埼玉県川口市赤山字陣屋敷 |
アクセス | 新井宿駅(埼玉高速鉄道)から徒歩20分 |
ぶら旅メモ | 首都高川口パーキングエリアから徒歩10分。 電車移動の方もハイウェイオアシスに変身する川口PAに寄り道を |
陣屋を飾る土塁や堀を伝って登城
畑で作業する方を横目に城跡へ

新井宿駅からの通りを歩いていくと細い横道のところに城跡入口という表示があります。細い横道の先に赤山日枝神社と駐車場と小さな公園がありそのすぐ先が赤山城跡です。
入ってみると城跡というよりも屋敷跡という方が雰囲気として合っていて、江戸時代に入ってからの創建で敷地周囲の細かなアップダウンが防御的役割を果たす一方で、敷地内は規則的に区画されて装飾的に土塁や空堀が張り巡らされています。

現在は敷地の結構な部分が畑になっていて地元の方が畑作業をしている横をウロウロと城跡探訪することになります。土日は近所から散歩がてら城跡探訪に来たと思われる方がぽつりぽつりと居ます。
隅々散策すると意外に清々しい

そんな雰囲気だとつまらないと思われるかもしれませんが、実は歩き回ると意外と気持ちが良いスペースになっています。
空堀は草木でキレイに装飾されていて建物を取り囲んでいた木立もしっかり残っています。
陣屋の正面側は元は家臣の屋敷がありましたが今は開けた空間になっていて歩くと心地よく、後方側は木立に囲まれた曲輪や竹林などがあり爽やかに感じます。

空きスペースには植木や伝承の掲示板もあり飽きずに歩き回れます。派手さはありませんが地味に気持ちよく散策できます。
元和に始まり寛政に終わる関東郡代の陣屋
歴史の話を少々。
創建したのは関東郡代であった伊奈氏3代目忠治で元和4年(1618)頃に任地における陣屋として設けられたものです。

往時の陣屋全体の広さは約2万4千坪に達し、現在陣屋跡(城跡)とされている外側にも家臣団の屋敷や道路が拡がっていました。そして歴史の締めは
伊奈家は寛政4年(1792)12代忠尊の時、幕府政治の変化と家中の騒動が原因で改易され、赤山陣屋も廃止されました。
現地案内板より
ということで、廃止により建物が取り壊されて畑にされたとのことで、それ以降は畑がメインの土地ですので畑作業の迷惑にならないように探訪しましょう。
新井宿駅から徒歩でアクセス。車の駐車場所には一工夫を
埼玉高速鉄道の新井宿駅と戸塚安行駅の中間

埼玉高速鉄道の新井宿駅と戸塚安行駅の中間辺りにあり、どちらからも徒歩20分ほどかかります。
両駅間を結ぶ越谷川口線という寂れた感じの2車線道路を歩き、細い横道に入ったところにあります。
一本道なので迷うことはありませんが通り過ぎないよう横道入口の石碑(赤山城跡入口と書かれている)に注意して歩いてください。
車で来たらイイナパーク川口か川口ハイウェイオアシスへ駐車
横道の先には数台止められる城跡前駐車場がありますが道が狭く出入りに難儀します。
車ならば徒歩10分のところにあるイイナパーク川口の駐車場に止めると楽です。150台分の広さがあるのでサッと止められます。ただし、イイナパークの開園時間が9時~15時までなことに要注意です。
高速で来た方は首都高川口パーキングエリアに止めると楽です。川口PAはイイナパーク川口に隣接していますので。でもまぁ高速を利用して観に来る程の城跡ではありません。
寄り道情報
買い出しもできるイイナパーク川口
イイナは伊奈氏から来ています。旧伊奈氏領地の良い公園ということでイイナパークと名付けられました。多分。
芝生広場と歴史自然資料館なんてのがある地元民向けの公園ですが、寄り道すると隣接する川口PAの売店と食堂に立ち寄って買い出しや食事ができます。
ちなみに川口PAは2022年4月25日に川口ハイウェイオアシスとしてリニューアルオープンして何やら凄い施設になるそうです。
埼玉高速鉄道といえば埼玉スタジアム
新井宿駅から埼玉スタジアム最寄りの浦和美園駅まで電車でわずか8分です。サッカーの最新の聖地といえる埼玉スタジアムでのJリーグ観戦に合わせて探訪してはどうでしょうか。
浦和美園駅から埼玉スタジアムまで片道20分も歩くので観戦後だと歩くのが億劫になるかもしれないので観戦前に探訪することをおすすめします。
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