岩手の由来となった故事の場所である三ツ石神社。8月の盛岡さんさ踊り開催前にはミスさんさ踊りの美女5人が祭りの成功を祈願して奉納演舞を行います。
住所 | 岩手県盛岡市名須川町2-1 |
アクセス | 盛岡駅から徒歩30分 盛岡駅から路線バス8分+徒歩12分 |
ぶら旅メモ | 盛岡城と組み合わせて歴史の旅をするか 盛岡競馬場と組み合わせて旅打ちをするか |
岩手を語りたいなら参拝必須
境内は社殿と大きな石と静寂
盛岡市の中心となる盛岡城や岩手県庁から10分程歩いた住宅地の中に境内があります。
なんてことない寂れた雰囲気の神社ながら、その存在がなければ岩手という地名が存在しなかったという重要な神社です。
鳥居の前から境内を望むと平らな長方形の敷地に砂利が敷かれて拝殿があります。そして拝殿の横にはしめ縄が巡らされた2つの大きな石。ひと気は全くありません。静かです。
三ツ石様は強くて頼もしい
大きな石は実はもう1つあります。正面から見えるのは2つですが裏に回るともう1つあります。3つの巨石は岩手山の噴火で飛んできたと伝えられ三ツ石様として信仰されています。
そしてこの石を舞台に岩手の由来となる出来事が起きたとされています。
それは三ツ石様による鬼退治の物語。
昔この地方には鬼が住んでいて付近の住民を悩まし旅人を脅していました。そこで人々は三ツ石の神にお祈りをして鬼を捕えてもらい境内にある三ツ石に縛り付けました。そして鬼に二度と悪さはしないと誓わせて約束の印として三ツ石に手形を押させて逃がしてやりました。
境内の案内看板より
あっという間に捕まえて言うことをきかせて手形まで押させてしまう三ツ石様。強くて頼もしい。
この物語の「岩に手形」から岩手という地名が出来ました。
石の周りでさんさ踊り
物語の続きとして鬼退治の後で三ツ石様に捧げた感謝の踊りが後に「さんさ踊り」になったと伝承されています。
盛岡さんさ踊りは8月上旬に盛大に開催されます。2021年はコロナで中止となりましたが2022年は8月1日から4日にかけて開催されます。
祭りの前の7月下旬には例年どおり厳しい審査で選ばれたミスさんさ踊りの美女5人組が三ツ石神社の石の周りでさんさ踊りを奉納する予定です。
参拝の際、石をじっくり観るだけではもの足りないと思う方は石の周りでさんさを踊ってもいいです。
でも美女でもないのに踊っていると三ツ石様に怒られるかもしれません。
御朱印は櫻山神社にて
社務所は普段は無人で「御朱印は櫻山神社で授与します」という看板が出されています。
櫻山神社は三ツ石神社から徒歩12分程の盛岡城の縄張りの中にあります。櫻山神社の社務所で3つの石を形取った御朱印をいただけます。初穂料は300円です。
盛岡駅から徒歩又は路線バスでアクセス
盛岡駅からの距離は2.3kmで徒歩40分程です。
途中の盛岡城や県庁まで岩手県交通の路線バスが頻繁に出ています。行き先に盛岡バスセンターが含まれる路線バスに乗り県庁前バス停(盛岡駅からの乗車時間は8分程)で下車すれば徒歩12分程で三ツ石神社に到着します。
鉄道の最寄駅は上盛岡駅でそこからは徒歩で10分もかかりませんが、上盛岡駅は盛岡駅が起点のJR山田線の駅であるため1日に運行される電車の本数は5往復だけです。
1時間に5本ではなく1日5本です。乗ろうと思ったらまず時刻表のチェックを。
盛岡城や盛岡競馬場に寄り道
県庁前バス停から盛岡城はすぐ
盛岡城は盛岡市が思わず石垣だけをライトアップしてしまうほど石垣が立派です。小山の上にある本丸跡から盛岡市街を見渡すこともできます。
なお、ライトアップは本当に石垣だけを照らしていて夜の本丸跡は真っ暗です。本丸は昼間に登城するのが無難です。
盛岡城の付近にはもう一つ小さな観光スポットがあります。
それは盛岡地方裁判所の敷地にある石割桜。
読んで字のごとく石を割って桜の木が生えています。思わず「おおっ!」と感動しますがただそれだけの少し残念系なスポットです。
ついでに寄るならOKでしょう。
盛岡競馬場と組み合わせて旅打ち
盛岡駅から盛岡競馬場まで無料シャトルバスが出ています。県庁前バス停でも乗車できるので三ツ石神社に参拝してパワーを得た後に勝負に向かうのもありです。
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