石垣と堀で整えられた縄張りを今に残しています。縄張り内の建築物は全て壊されて公園やビルに置き換わっていますが片隅に見栄えのする櫓と御門が復元されています。
櫓と御門の情報、現地で縄張りを観る裏技などを紹介します。
住所 | 静岡県静岡市葵区駿府城公園1-1 |
アクセス | JR静岡駅から徒歩15分。駐車場なし |
ぶら旅メモ | 静鉄に乗って日本平でJリーグ観戦(歩き慣れた方向け) 徳川の城繋がりで浜松城へ |
関連リンク | 駿府城公園公式 |
平城で天守もないので登城って感じではありません
見所は整った正方形の二重の縄張り
アップダウンが全くない平城で、本丸外側の二の丸の周囲は石垣と堀がキレイに整備されて正方形の縄張りを形作っています。
更に外側の三の丸も堀が半分ほど残っていて正方形の縄張りがはっきり分かります。
本丸から二の丸三の丸と外側に拡がっていく輪郭式の縄張りです。
本丸二の丸ともに当時の建造物は残っていません。天守は江戸時代に失火で焼失し、日本一の大きさだったという天守台も明治維新後に解体され、本丸周りの石垣も見当たりません。
と書くと残念な城跡と思うかもしれませんが、二の丸南東端に東御門と巽櫓が復元されて見所になっています。平成に入ってから復元されたので新しく美しい姿をしています。東御門と巽櫓のいずれも内部は史料館になっていて入場料は200円です。月曜と年末年始は休館となります。
本丸跡では北西部分の天守台跡も見所です。こんなに広い天守台があったのかとちょっと感心します。
一方、三の丸エリアはここぞとばかりに官庁や文化施設や学校が立ち並んでいます。街の真ん中の平城が自治体に払い下げられると大体そうなりますが、三の丸堀が半分ほど残っているのは素晴らしい。
そして駿府城最大の見所はその二重の堀でくっきり残った縄張りになります。
二重の正方形の縄張りを静岡県庁から観る
縄張りが見所と言われても地上でその拡がりを観るのはなかなか難しい。だけど観たい。
そんな風に思ったかどうか定かではありませんが、三の丸エリアにある静岡県庁が21階の展望台を無料開放しています。
名前が「富士山展望ロビー」となっているので城の縄張りビューより富士山ビューがメインですが。
21階の高さから俯瞰する東御門と巽櫓、石垣と堀は地上で見上げた時とは違うお城の美しさを感じられます。この展望ロビーに上らずして駿府城に登城したとは言えません。ぜひ行って上ってください。富士山もしっかり見えますし。
家康から受け継がれ幕府終焉で廃城となった歴史
この地には元々は今川氏の館がありましたが、徳川家康が自身の居城として天正13年(1585)からこの城の築城を始めています。途中で江戸に向かい幕府を開くという大イベントが挟まるのですが、隠居後に再びこの地に戻ってきて築城を続け慶長15年(1610)に天守が完成します。
家康は天守完成から程なくして元和2年(1616)に亡くなり、寛永12年(1635)には城下の失火が燃え広がり天守などを焼失してしまいました。
天守は再建されず幕府による管理が続き時が過ぎていきますが、やがて明治維新となり徳川家は一旦ここに戻ってきますが、廃藩置県が行われ城跡は市中に払い下げされていくことになりました。
現地でそんな徳川家と共に歩んだ歴史を想うこともいいでしょう。
静岡駅から徒歩でアクセス
駅から徒歩以外の方法は基本なし
JR静岡駅北口に出て正面の通りを直進し、大きな交差点を渡ってから右折すれば公園入口に到着です。徒歩で15分程です。路線バスを使うほどの距離ではないです。
公園に駐車場は無く、車で訪問した際は近隣の有料パーキングを探す必要があります。
寄り道情報
静岡鉄道と清水エスパルス
公園入口のそばに静鉄の起点駅である新静岡駅があります。駅はショッピングセンターと一体になっています。
静鉄は清水方面に延びていて、終点新清水駅の2つ手前の桜橋駅から歩いて清水エスパルスのホーム日本平スタジアムに行くことが出来ます。お城とJリーグをはしごできますが、桜橋駅からはしっかり1時間は歩く上に結構な上り坂でもあるので歩き慣れた人にだけおすすめします。
歩かず日本平スタジアムに行きたい方にはJRで静岡駅から清水駅に移動すればスタジアムまでのシャトルバスがあります。
家康つながりで浜松城
家康が駿府城の築城を始める前の居城が浜松城です。
浜松城は2021年に天守閣リニューアルと天守門復元を行っていて、出来たてホヤホヤの天守と門を観れます。JR浜松駅から徒歩25分とちょっと距離があるので浜松駅北口バスターミナルで路線バスで乗ると楽です。
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